ホールに到着すると、祖母は家元という立場。
私は他の師範の方達に挨拶回りにいく。


お弟子さんだけで、まだ来られてない方にはとりあえず名刺を渡しておく。


そのあと準備に入り、顔や首、背中、手に白塗りをしていく。

師匠である祖母がチェックをしにくる。


眉や鼻筋、目、口紅と塗り、着付けをしていく。

着物の裾の長さも入念に合わせる。


私の舞は、私が主役。


自分に言い聞かせ、鏡をみて自分を捨てる。



近隣の県の人たちも参加する合同の発表会。
最近、名取や師範を取った人にとっては御披露目でもある。
私は一番手。去年名取としての御披露目は済ませた。



私の後には、小さな子供たちの発表。
初めて舞台に立つ子どももいるだろう。

ある意味私はオープニングを任されたのだから、と自分を追い込んで稽古をしてきた。


今の自分の集大成。