今起きたことが、衝撃的で、何も考えられない。

呆然とする私の顔をみて、濡れたタオルで冷やしてくれる。


「ごめん」

「婚約者がいるの?」

「あいつは破棄になってる」

「じゃ、今は他の人?」

何も答えない。

私って?

優さんが好きなのに。

泣きそうになりながら、優さんに抱きついた。

キスをして、優さんのベッドで抱かれる。

―――最後かも

深く繋がる。
押し寄せる快感に身を委ねた。

目が覚めて、何も言わず触れるだけのキスをして起き上がった。

シャワーをして、服を着る。



―――将来、一度はするお見合い。許嫁がいると言われた私も一緒かもしれない。

断ってもいい、というから、断るつもりだけど、許嫁、と言われた。

でも、私が顔を叩かれるほど、優さんは女の人に求められる。

わたしでは優さんの相手としては、きっと相応しくない。