「如月さん、すみません。

何をしたんだ?すみれ?
いい加減にしないか」

「やめてよ。婚約者って決まったんでしょ?なら…」

「こんなことしてるから、破棄になるに決まってるだろ?」

「え……?」

「如月さん、本当に申し訳ない、そちらのお嬢さんも。

連れて帰ります、すみれ、行くぞ」


車に押し込まれて、頭を下げている女の人。
おじさんも優さんに頭を下げてから、あわてて乗り込み、発進する車。


呆然とする、私。


私の肩を抱いたまま歩く優さんに引きずられるように歩き、優さんのマンションに来た。