夏休みが始まり、毎日、お稽古に明け暮れる。
祖母が家元という特権をフルに生かして、10月の大会のお稽古を強引にしてもらう。
ピアノは本格的に進めていないが、学校の必須科目であり、音大など目指すなら受験科目にもなる。
具体的な進路は決めてなくてもおろそかにはできない。
筝は上の階級を目指しているので、練習しかない。
両親と兄は平日は家にいないので、自分の都合で動く。
夏休みはしばらく休んでいた茶道と華道もお稽古を再開する。
茶道は千奈美の家で教えてくれるので、遊びがてらと行きたいが、千奈美の母も私の母も、しっかりと立ち振舞いから学びなさい、ということで、中学生からは和服でお稽古する。
その為、和服で出掛けるので朝からお手伝いの川野さんと賑やかに着付けする。
家で教えられてる千奈美は着々と茶道での階級を進めているが、私は、固執してないので、ゆっくりと学んでいる。
というより、筝や日舞での上級者としての資格を取ることを優先して、お稽古や勉強をしているので、千奈美の母には申し訳ないが、どちらかというと、恥じない程度に習いたいと思っている。
いつか、和楽を演奏しながら、お茶会を開く、なんて軽く言っている私達だが、相当先に実現できるかどうか、という、夢だ。