前に一緒に行った和食のお店≪月乃≫に、夕食を食べに行ったのが6時ごろ。


また、温かく歓迎されたが、サラリーマンの客も多く、お店に入った時と料理を持ってきてくれた時に女将さんと喋っただけで、忙しそうだった。


「お前の誕生日は予定ある?」

「誕生日覚えててくれたんだ?」

「一応な」

にやりとする優さん。

「多分、夜は家族でたべるかな。毎年だから。
昼は今のところ予定ない」

「今のところ?」

「そう。今までは友達と会ったりしてたよ。お稽古は絶対入れない!
誕生日まで、怒られるのいやだし」

「じゃ、今年は朝から出掛けよう。
予定入れるなよ?」

誕生日デートの約束に心が弾む。

「うん」

笑顔で応えた。

それからはお互いの夏休みの予定を喋っていた。

時々実家に帰る、ほとんど溜まり場にいくのが優さんの予定らしいが、私はいつものお稽古に加え、夏休み中は華道や茶道もお稽古にいれるので、私は結構忙しい。


お茶会にも参加する。
春休みはキャンセルしたから。

優さんのマンションに歩いて帰るときも自然と腕をとることができる。

2人の距離が短くなっていた。