週末の三連休の真ん中の日曜日。
この辺りの日本舞踊の教室の若手の発表会の手伝いを頼まれている。
朝から小さなホールで、出演する子ども達の着付けを手伝ったり、細かい準備をする。
祖母の教室の子どもや初心者の方の演目が終わると、ほっとした。
そんな気分で祖母の楽屋に戻ると、躍り終えた子どもたちが、キャッキャとおやつを食べていた。
子どもってたくましい、と見ていると、祖母が私に気付き、お礼の封筒をくれた。
「今日はお疲れ様。
ありがとう」
「ううん。お疲れ様です。
私はもう帰るけど?」
「ああ、気を付けて」
祖母に手を振り、ホールに出た。