「俺の命はあと1週間も持たない」 どうして。 どうしてギリギリまで言ってくれなかったの。 「だから、最後にお願いがあるんだ」 …お願い? 「高宮さんの声が聞きたい。 ずっと前から声が聞きたくて。 …聞かせてくれないか?」 口の中が一気にカラカラに乾く。 視線をどこにやればいいのかわからない。 心臓が音を立てて暴れる。