「ただいまー！いい子にしてた〜？ 私のかわい子ちゃんたち〜」
「おかえり。ミルフィ」
「あら、マフユ帰っていたのね！王女様への報告お疲れ様〜！」

マフユが玄関で親しげに喋る女性が、この雪豹第一ギルドのリーダー、ミルフィーユ・アイネルトだ。

「すぐに戻らなくちゃ行けないんだけど、食事ぐらいは、って思って帰って来ちゃった！ここは落ち着くわね〜。男がいないって素敵だわぁ」

彼女は、ニホンから来たわけではなく、隣国から来た悪魔族の女性で、このギルドへ定期的に来ては、ギルドメンバーと交流していた。
彼女も怪物や、魔物の調査をしていて、今回のマフユの目撃談はかなり重要な情報になった。

「あのね、ミルフィ……話があるの……」
「なんだい？」

マフユがそう言って、アラトが少し顔を出し「どうも……」と言うと、ミルフィは驚いた表情と共に甲高い声で「な…なんで男がいるのよぉ！！！！！」と叫んだ。