マフユが足を止めたその場所は思っていたよりもキチンとした建物で、側によると目の前に、【雪豹(ユキヒョウ)第一ギルド】という表示がでて、スライドしてみると名前を入力するように指示された。

「そこに自分の名前を入れるんだけど、多分アラトって入れても開かないから、マフユって入れてみて」
「わかった」

アラトがマフユと入れると、エラーが出されてしまい、名前入力の上に【ミス１回目】と表示されてしまった。

「意外……。セキュリティがちゃんとしてる……。多分、触ったのと同時に指紋認証されてるんだと思う。全然気づかなかった……」

今度はマフユ自身が名前を入れるとすんなり解除でき、二人で中に入ると、さっそく出迎えたのは羽根の生えた猫のような動物。

「ただいま」
『おかえりマフユ。いい匂いがしたからここで入ってくるのを待ってたよ！』
「そう、今日はね魚屋さんでアグラーナが売ってたから、ミルフィに調理してもらって夕飯で食べようね」
『わーい！』

マフユは買って来た魚を猫に渡すと、猫は抱えて喜んだ。