ほつれた糸を辿るよう君を見つめる。つい最近まで君の隣は俺の特等席だったのに、いつの間にか変わっている。 親の言われた通りの人と結婚をして、親の言いなりになって会社を継ぐ。 金持ちになって。権力を持って。信頼も名誉も貰える。そんなくだらないシアワセ望んでなんていないのに。 『君の方から嫌いになって。そしたら、俺……─』 名前を捨ててまで君の傍に居たいと言えない弱虫の俺には、君を幸せには出来ないから。 選べなかった俺が後悔するほど君に幸福を。