ようやく私の体は、玄関へと向きを変える。






すると君は突然、去ろうとする私の腕を引っ張って。



「どこにも行くな」


低い声でそう言って。




痛いくらい私を抱きしめて、息ができないくらいキスをして。



そのあといつものように、私だけのあのかわいい笑顔を向けて。