茜は再び無邪気に微笑む。


「私にはあなたがいてくれればそれでいい。ほかには何もいらないの。ずっと出たかったあの部屋から、あなたが一緒なら出られなくたっていい。」


「茜・・・」



「本当の気持ちなの。こんなにも誰かの存在で心満たされるなんて知らなかった。私は司に出会って、あなたに心を満たされて、ほかの何もいらなくなっちゃったの。」



司は茜の体を抱きしめた。