「東さんはわかるわ。でも…なんでこの最低男がいるのよっ?!威音?!」

絶叫に近い声で私の後ろを指差すのは、そう要ちゃんです。

すごい形相で神威を睨んでます。

「三笠さん?ごめんね。オレが威音ちゃんから夕飯誘われて、こっち向かってたら彼と会ったんだよ。オレもいるし、一度話した方がいいと思って。」

申し訳なさそうに要に説明してくれる千李さん。

いい人過ぎる。

「今さら話した所で、この一年の行いを許してもらえると思ってたら大間違いですよ?一年傷つけてきたんだから、二年はかかるでしょ。」

『何、その倍計算は?何処から弾き出したの?』

「例えよ、例え!」

要はそう言いつつ、リビングに向かう。

私も二人を促しつつ、あとを追う。

まぁ、要から神威の入室許可がでたってことかな。

『今日、夕飯何にしようか?人数いるから、久々にお鍋にしようか?おじいちゃんがもつ送ってきてくれてたから、もつ鍋にする?』

「うん、本場福岡のもつ鍋セット!早く食べたかったんだよね~!」

嬉しそうな要。

私は二人をソファーに進めつつ、テレビをつける。

だって、この二人で何話すの?って感じだし。

『千李さん、もつ鍋食べれますか?』

「うん、大丈夫だよ。久々だな。」

すごく嬉しそうな千李さん。

『あっ、そうか。千李さん、福岡出身でしたね。おじいちゃん達が時々、有名なお店のもつ鍋送ってくれるんですよ。』