『───俺はひどく、脆いよ』


「嘘つけ。いつだって飄々として気怠で、それなのに、いつも私の前にいる」

『俺の前にいるのはいつだって、ハルだ』

「私の前だっつってんだろお前もう赤ちゃんからやり直せ」

『俺の前がハル。それしかないから、信じられないなら前世からやり直してこい』

「・・・前世のアオと私は会えてたのかな」

『んー』





楽しそうな声色で考え込むアオの顔が見たくて、そっと顔を上げてアオを斜め下から見つめる。


真っ直ぐ綺麗な形をした高い鼻に、長い睫毛、少しやる気のない瞳に、考え事をする時にだけほんの少し尖る唇。


ぱっと、アオが私の方へ視線を落とし、屈託無く微笑み目尻を垂らした。





『全然わっかんねえけど、俺は前世のハルとも会いたいな』

「っ、」

『ハルは?』

「・・・会いたくない」

『ひでえ!』





心にもない言葉を逃げ道に使ってしまうくらいには。アオの笑顔に視線が逸らせなくなって、発火したように胸が焦げる感覚に、いやにうるさくなる心臓に、気づかれないようにするだけで精一杯だった。





「(・・・このままじゃ、だめだ)」





このままじゃ、きっと、全てが後戻りできないところまで来てしまう。そんな気がした。









最初の方こだわりながら
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お菓子食べるのに
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テレビ観始めると一瞬で
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そんなの吹き飛んでること多い
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