『仲良く・・・は、ないけど仲悪くもない!』

「そうそう、それな。うん、そういうことだよ故原くん」

『え?ごめん全然わかんない』








故原くんをドヤ顔で指差す私に、故原くんは困ったように笑いながら首を傾げる。それに私も誤魔化そうとしていた気持ちを放り捨てて真剣に考え込む。








「私とアオの関係はなんていうか、その、特別だから例外だよ、例外」

『それは“好き”とは違うの?』

「それはありえないな。私勝部先輩好きだし」

『でも春井ちゃんは紫春のことも好きでしょ?』

「おぇっ、あ、ごめん吐き気が」

『ハルさんハルさんそれはさすがに酷くない?俺への対応酷くない?泣くよ泣いちゃうよ鼻水制服に付けるよ』










いきなり吹っ飛んできた故原くんの爆弾。思わず、素で返してしまえば私の隣に突っ立っていたアオが軽くキレ気味でそして涙目で私に問い詰める。






私はそんなアオを睨みつけて故原くんに視線を移しながら適当に相槌をうつ。









「あー、うん、好きだよ。馬鹿だし」

『じゃあ、春井ちゃんはさ、勝部先輩の“好き”と紫春への“好き”とは何が違うの?』