『・・・・・・“なりたいもの”を目指して、みよう、かな』

『そっすか。じゃあ俺らは練習台っすね』





アオはまるで山吹先輩の答えが読めていたかのように微笑を称えまま何食わぬ顔でそう言う。頬杖をついたまま山吹先輩に艶やかな笑みを見せつける。





『よろしくお願いします、山吹センセ』

『きゅん』

「え!山吹先輩きもい!」

『仕方ないだろ!きゅんとしちゃったんだから』

『ごめん山吹先輩、俺、好きな人いるんで』

『ちげーよそっちじゃねーよ』






こうして将来有望先生に教わり、私達は泡をふきながらなんとかテストを乗り越えたのである。






そして冒頭に戻る。






私達の高校では特進クラスのみの成績優秀者。各学年ごとの成績優秀者に加え、全学年を含めた成績優秀者が上位10名テスト後に毎回貼り出される。