「すっご!これジャンケンボーイが?」

『え、あ、うん。ジャンケンボーイが作りました』










私の感激の声にジャンケンボーイは少し照れくさそうに返事をする。そうして少し様子を伺うように隣のアオを見て、びくっと身体を震わせた。






私もジャンケンボーイのその様子を見て、視界から外れていた隣のアオへ視線を移すと、奴は腕を組んでそっぽを向いている。










『・・・そ、そんなん俺だって余裕だし。なーにが普通じゃつまんないだよ』

「何言ってんのこれめちゃくちゃ凄いじゃん」

『いや俺も余裕で作れる2秒で作れる』

「うわ、あからさまな嘘ついちゃったよ」









バシ、とアオの肩を叩く。もちろんやり返しの腕が飛んでくるので客に掴んで、噛み付く。するとアオは予測不可能な痛みに目を見開いてこちらを見ると噛み付く私を見て「はあ!?」と声を上げる。








『噛む?そこ普通噛む?ありえない。ほんっとありえない』

「だったら普通って何」

『普通の女の子は「嘘つき〜」って言いながら抱きついてくるもんなの。おわかり?』

「おっけおっけ、そのまま首締めればいいのね」

『全然おっけーじゃない』