「ハルト…サラを知ってるの?」

あたしは驚いてハルトの顔を見た。

その質問にハルトはハッとした。

「凛…あの人知ってるの?」

「うん?友達だけど…もしかしてハルト、サラと知り合いだった?」

「い、いや。知り合いに似てただけ!違うよ!」

「え?でもさっき…」

「ゴメン、俺もう行くな?またメールするから!」

「えぇ?!ちょっ…ハルト?」

ハルトは慌ててその場から逃げるように走り去った。


…なんで?


確かにサラの名前を言ってたのに?
どうして知り合いだと都合が悪いの?

ごまかしてたけど
明らかにオカシイ…



あたしの姿を見つけたサラが走り寄ってきた。

「凛!今、帰ってきたの?…もしかして今、一緒にいたのが『ハルト』?」

「そうだけど…知ってる?ハルトもサラの事知ってるっぽかったし」

「知ってるっていうか…まさか…凛が付き合ってんのがアイツだと思わなかった…」

つぶやくようにサラは独り言を言っていた。

「どういう事?ハルトって…何してる人?」

「凛、知らないの?本人から聞いた方が…」

「教えて!何度聞いても教えてくれないの」







「…アイツはね…ホストなのよ」