「あの人達は平田先生が連れてきたの?先生と…どういう関係?」

あの人は何者なの?
疑問に思っていたけど義父も知らないみたいだった。

「さあ?詳しい事は知らない。でも彼はいい先生だよ、10歳の凛を引き取る時も親身になってくれたし」

「で?今回は、あたしを監禁する為に協力してくれたってワケ?」

「監禁なんてしないよ。何を言ってるんだ。元気になったら、どこかに部屋を借りて二人で暮らそうと思ってるのに…」

あたしは深いため息をついた。

──わかってる。言いなりになるしかないんだって。

あたしの人生、こんなものなんだって

…でも──…

「あたしを閉じ込めるつもりには違いないでしょ?でも残念ね、それは絶対にムリだと思うよ?」

あたしは抵抗した。

「何故!?」

「あたしはね…妊娠してるの!子供がいるの!」

「に…妊娠…?!」

義父は目を丸くさせて驚いた。やがて顔は赤くなり、興奮してあたしに掴みかかってきた。

「きゃっ…」

「だ…誰の…誰の子だ!?」

あたしは義父を睨みつけて答えた。

「藤紀の…北川藤紀の子供よ!!」

あたしの答えを聞いて義父はおかしな顔を見せた。

「北川の子供…?」