最終電車に間に合い慌てて飛び乗ってから思った。

何やってんだろ…オレ
自分で自分が間抜けに見える。

彼女達に会ってどうするっていうんだ?

しかも…凛には話しかけ難い状況を自ら作り上げてしまっていた。

今、自分が寂しいからって…都合良すぎるよな?
やっぱり実家に戻ろう

そう思っているのに、足はマンションへと向かっていた。

そして自問自答を繰り返しながらマンションの前まで来てしまった…。

もう戻れない…よな?

仕方ない…よな?

自分に言い訳しながら自分の部屋の前まで行く。

ここまでの道のり、行ったり来たりを繰り返しながらだったので、時刻はすでに2時を回っていた。

多分、二人共眠っただろう…

それでいい。
いや、その方が良かったんだ。

顔見なくても…話しなんかしなくても二人が同じ家に居てくれれば安心できる気がするから…。

オレは静かに鍵を開け足音を立てないように家の中に入った。

やっぱり暗い…寝てるんだな。

顔を見なくてもいいなんて思いながらも…気になってサラの部屋を覗いた。

…あれ?

なんでサラが居ないんだ?

そして凛も居ない事に気付いた。

…なんだよ!
二人共いないのか?