毎日…毎時間…毎分…毎秒…

藤紀の事ばかり
無意識に考えちゃってた自分がいた。

それは日を追うごとにいっぱいになって
どうすればいいのか、わかんなくなる。

藤紀が何度もあたしを助けてくれた事

あたしの醜い部分を知っても
前と変わらず接してくれる事

ちゃんとあたしを叱ってくれる事

優しいトコや

みんなに気を使ってくれるトコ

藤紀のイイ所

付き合いはまだ浅いけど、全部知ってる…

唯一『怖い』と思ったのは父親の腕を何の躊躇いもなく折った時。

冷静で…そんな事ができる人なの?って思ったけど

嫌いにはならなかったよ…


「凛?どうしたの、ぼーっとして…」

突然サラの顔が視線の先に入ってきて
あたしはドキッとした。

「あ、あ…ゴメン。明日の晩御飯の事考えてたぁ」

とっさに嘘をついた自分に驚いた。
サラに後ろめたい気がして…落ち込んだ。

もう!
考えるの止めよう!

藤紀のこと考えちゃうから…『好きかも?』って気持ちが大きく育っちゃうのかもしれない!

なんで考えるだけで
好きになるの?

彼にはサラがいるんだし…失恋するのがわかっていて恋するなんてバカみたいだよね。


早く忘れなきゃ…