…ゆっくりと窓を開けた。


何もかもが寝静まる深夜…

細い月だけが見ていた


この家の住人も静かな夜を過ごしていた。


ここの窓がいつも開いているのは前もって調べてあった。
おれは、その窓から家の中に静かに忍びこんだ。


広々としたリビングに出る。
家具や装飾品を見て、いかにも金のありそうな家だとわかる。

でも、そんなものには興味なんかない。


おれが興味あるのは…


そう思いなおすとまた静かに二階へと続く階段を登って行った。


まず、手前のドアを開く。

ここもまた・広い

その奥のダブルベッドで、この家の主がイビキをかきながら眠っていた…


おれは何の躊躇もなくそいつを持っていたナイフで『刺した』

布団が赤く染まる

血まみれになったナイフを手に、おれはさらに隣の部屋へ行き、眠っていた女をまた『刺した』


息絶えるのを見届ける

目的は達成された…


部屋を出た。すると…

「…コトン」

物音に驚いて振り向く

…が何の姿も見つけられなかった。

大丈夫
他には誰も居ないハズだ…


おれは堂々と玄関からこの家を後にした。




そして数日後…


おれは警察に捕まった