結局家に唐木田さんを招き入れる形になってしまった。
しかも彼女が食べたがっていた野菜炒めを作ってしまった。



私もちょうど食べたかったから仕方なく、なんてあくまで自分の欲求のためと自分に言い聞かせる。



そして結局、



「ん~!みーこの作った野菜炒めおいしー!」



テーブルに向かい合わせで座って夕飯を一緒に食べている。



こんなことするつもりじゃなかったのに1人分増えたくらいどうってことない、なんて普段の私じゃ考えられないようなことを考えてしまった。



そして血迷った結果がこれ。



「みーこのおばあちゃん直伝のタレがまた美味しいよね!3食これ食べれるレベル!」


「……そんな大げさな」


「いやいやほんとだって!」



本音を言ったけど彼女の美味しく食べる幸せそうな顔を見ると、自分の言ったことが間違ってるように思えてしまう。



そして大好きだったおばあちゃんのことを褒めてもらえて嬉しいなんて、普段の私だったら考えられないことを思ってしまった。