思いっきり怒鳴って勢いよく玄関の戸を閉める。 あいつが入ってこないようにしっかりと鍵もかけた。 夕飯も作る気になれなくて、居間にカバンを無造作に投げてベッドに体を沈める。 どいつもこいつもほんとになんなの? 私は一人を好んで一人でいるんだからほっといてよ。 お願いだから、私にかまわないでよ。 "もう帰ってこられないの。ごめんね。" "もう美瑚に用ないから。" もうごめんなの。 こうやって何もかも失うのは。