「あなたはさっきからなんなの!?
ずっとヒトのこと変なあだ名で呼んで付きまとってきて!いい加減に……っ」
「アハハハッ!みーこが怒った!」
「ヒトの話聞いてるの!?」
私がこんなに怒っているのに彼女はお腹を抱えて笑っている。
それが余計に私を苛立たせる。
てかヒトの話聞いてよ。
私の話は一切聞かずに話は勝手に進んでいく。
「そういえばアタシ名前言ってなかったよね!?
アタシはみーこと同じ2年の唐木田 七笑!七回笑うって書いて七笑って言うんだ!
ね、アタシと友達になろうよ!みーこ!」
一気に顔が近づく。
彼女の顔はまるでご主人様に遊んでもらうのを待ってる子犬みたいに好奇心に満ち溢れている。
そっちがそんなに興奮してると苛立っていた気持ちが沈んで冷静になった。
「……なんで私なわけ?
私は別にあなたと友達になる気はない。そもそも友達なんて必要ないし」
「え?そうなの?」
私にしつこく友達になろうだなんて言ってくる理由が分からない。
朝は他の人といたんだから友達がいないって訳じゃなさそうだし。