私には、最も気になっている心配事が…

一番、恐れている事実が…

「レイコさん…あの…

テツ君は、また、そのう、幕末の時代に帰

っちゃうんですか?」

「何?もう、質問が多いわね

安心しなさい。幕末の時代では、テツは爆

発で木っ端微塵になって、死んだことにな

ってるから、もう帰る必要はないの

本部も、それでいいっていってるから、い

いんじゃない?」

「じゃあ…じゃあ、この時代にいられるんで

すね?私たち、ずっと…?」

「りおか…拙者の大義は…これからの大義

は…」

テツ君が、痛痛そうに、私に語りかける

「この泰平の時代が続くよう、尽力するこ

とぞ。それ故、学業に励む。そなたと共

に…」

「テツ君…本当に?ほんまに?

もう、どこにも行かへん?」