黒い、つやつやした毛並みの猫さんだ

しばらく見つめ合う、私たち…

私はバッグの中から、昼食の残りのサンド

イッチを取り出す

「おいで…猫さん、おいで…」

サンドイッチを示しながら、黒猫を誘う

黒猫は不思議そうな顔をしながら、私に近

寄ってくる

「猫さん…怖くないよ、ご飯あげよ、ね?」

黒猫は少々警戒しつつ、私の差し出したサ

ンドイッチの匂いを嗅いでいる

「怖くないよ、ほら」

私はサンドイッチをちぎり、自分の口に入

れる

もぐもぐ

黒猫はそれを見て、再び私が差し出したサ

ンドイッチを…食べる

「おいしい?お腹、減ってたんだね?」

黒猫はゆっくり、時間をかけて、サンドイ

ッチを食べる