老神主は語り続ける

「まだ続いておりますな…

なになに…?別離の時は来たれり…

黒き渦再び現れり…りおか、我と共に行きた

しと欲するも、みはるに制され、泣く泣く

断念す…

実に楽しき、忘れ得ぬ時代なり…されど我に

大義あり、故に黒き渦に入れり…さらば、我

が友、さらば、我が愛しき人…りおか…」

私はすでに、涙をポロポロと流している

テツ君は、私と一緒に過ごした時間を忘れ

ることなく、記録しておいてくれたのだ

「りおちゃん、よかったなあ」

ミハルちゃん…彼女も目に涙を浮かべている

「神主様、他にどのような記述が…?」

ミキちゃんが老神主を促す

「ふむ…そのあとは、日々の活動の記録が

延々と…よっぽど、筆まめなおさむらいさん

だったんでしょうな…おや?」

冊子をめくる、彼の手が止まる