彼女は意を決して語りだす

テツ君は…幕末の時代に帰ったあと、ほどな

く長州藩士として復帰したらしい

その後…

長州藩は幕府と反目し、独自で攘夷(外国人

を打ち払うこと)路線を突き進み…やがて下

関を通過する外国の艦隊を砲撃するように

なった

諸外国はこれに激怒し、大挙下関に押し寄

せ、報復のため長州藩の砲台に対して雨あ

られと集中砲火を浴びせた

…テツ君は、まさにここにいたのだ

外国の軍隊が上陸するのを待って、斬り込

みをかける作戦で砲弾の雨に耐えていたテ

ツ君たちだったが…

運悪く、外国艦隊の砲弾が、長州藩の火薬

集積所を直撃し…

「…彼は…妙法寺君は…火薬の大爆発で、吹

き飛ばされて…」

爆発の衝撃があまりにも強烈だったからか