夏休みに入って10日目

私とミハルちゃんは、いつものカフェにい



いつもは他愛もない話をして、「ギャハハ

ハ!」と大笑いして、私を元気付けようとす

る彼女が、今日に限って不自然なくらい静

かな様子

落ち込み続けている私に、ついに愛想を尽

かしたのかな?と考えていると

「お話が…あるねん…」

「ミハルちゃん、どうしたん?」

「アタシ、レイコさんから聞いたんよ

妙法寺君が、幕末に帰ってから、どうなっ

たか…

あんたには、辛い話かもしれへんけど、聞

いてくれるか?」

「うん…」

そうだ。彼女も陽気な表情の裏で、何かを

心のなかで抱え込んでいたに違いない

辛いのは、私だけじゃないんだ