「え?タイギ?」

「然り。吉田松陰先生の意志を継いで、日

本国を変え、争いのない、泰平の世を造る

という、大義が」

「なんよ、それ…」

「拙者、元の時代に帰り、大義を果たさね

ばならぬ」

「だからっ!なんよっ!それっ!」

沸き上がる激情を押さえきれず、たまらず

私は叫ぶ

私の大声を聞いて、ミハルちゃんも駆け寄



「なんよっ!大義なんてっ!

そんなん…そんなん、坂本龍馬さんや、西郷

さんにまかしとったら、ええんちゃうの?

あなたの藩の、桂小五郎さんもおるんやん

か!

テツ君に置いていかれたら、私は…私は…ど

うしたらええんよ!」

「りおかどの…」

「いやや、いややっ!『どの』は、いらない

っ!