ビックリパーティであって欲しい

階段を駆け上がると、テツ君とレイコさん

が待ち構えていて、

「パパパパン!」とクラッカーを鳴らして

「ウソだピョーン!」って言われて

テツ君が…私に近づいてきて…

「りおかどの、ずっと、一緒ぞ」って…

言ってくれて…

階段を昇りきる。もう、足はガクガク

心臓が、爆発しそう

汗びっしょりで、制服のブラウスが肌に張

り付いている

誰もいない

あれ、クラッカーは?鳴らないの?

「ウソだピョーン!」は、ないの?

テツ君は?レイコさんは?

ああ、きっと私、研究所にこれから連れて

いかれて、みんなから「サプライズパーテ

ィ」をお祝いしてもらえるんだ

境内の端に、白い車が止まっている