明くる朝。

私はいつもの神社の前へ

彼は…まだ来ていない

どうしたんだろう。時間は過ぎていく学校

に、遅れちゃう

先にいこうかな…そんなことを考える

まさか…また、マイナス思考に陥る

昨夜のうちに、いなくなったんじゃ?

過去の世界に、帰っちゃったのかな?

おろおろする私

突然、視界が暗くなる

後ろから、目隠しをされている

「…だああれじゃ?」

「…テツ君?」

「りおかどの、お早う」

テツ君…まだ、いてくれたんだ…

よかった…

また、涙がポロポロこぼれる

「ああー、またりおかどのを泣かせてしも

うた。堪忍堪忍」

私の心配をよそに、彼は悪びれもせず、私

の髪をくしゃくしゃと撫でまわす

「ああ、もうやめてよ!」

「りおかどの、何をしておる。