吉田松陰は、「誰でも1つや2つ、人より

秀でた才能を持っている」という思想を持

ち、その人柄に若者たちは共鳴していった

のだろう

伊藤博文然り、高杉晋作然り…

「松陰先生は、拙者の尺八の音色をほめて

くださり、よく聞いて下さった。元々、父

上から教わったものであるが」

ああ、いつか神社で聞いた、あの尺八か

確かに、上手だったな

幕末に、志士たちのリーダーが聞いた音色

を、現代の女子高生が再び聞くなんて…不思

議なもんだな

…でも、テツ君はどうやって現代に来ちゃっ

たの?

「…松下村塾から自宅に帰る途中、山道を歩

いておると、目の前に不可思議な黒い渦が

現れての…」