たしか、この辺に…ここだ

ええっ!

私は少なからず驚く。高級住宅街の一角

に、その豪邸を発見する

お城だ…

トラックが突入しても破壊されないよう

な、重厚でシックな門

その横には…車が3台は余裕で入るような、

広大な駐車場

戦車みたいな外車が2台、停まっている

重厚な門の端っこに、「本藤」の表札

ここが…ミキちゃんのおうち?

たしか、日本を代表する大会社の社長令嬢

だとは聞いていたけど…

表札の下に、インターホンがある

ちょっと、ためらいがちに押す

しばらくすると、「はい」と、男性の声

ミキちゃんの、お父さんかな?

緊張しつつ、インターホンに話しかける

「私、尾山と言います。ミキさんはご在宅

でしょうか」