雨が、だんだん激しくなる

二人とも、傘を持っていない

やがて…神社の前に

二人、立ち止まり、またもや無言…

おもむろに、テツ君はカバンの中から折り

たたみの傘を取り出し、広げる

わっ、いきなり相合い傘状態!

二人で傘に入り、向かい合う

いや、彼の方が身長は高いから、彼は私を

見下ろし、私は…

恥ずかしくて、彼の顔を見られない

彼の、胸のあたりを見ている

「りおかどの…」

「はい?」

いきなり話しかけられ、ドギマギする

そっと、見上げる

ちょっと恥ずかしそうな表情が、視界に入



「その…拙者は…」

「うん?」