多分、お父さんやおじいちゃんから昔聞い

たお話が、記憶の底に残っていて、悪夢と

共にフィードバックされたんだろう

…歴女はさらに続ける

「沖田総司さまはその後、結核と診断され

て、結局早死にしちゃうのよ…」

「沖田総司さまは近藤勇さんの天然理心流

の使い手でね…」

「近藤勇さんも、副長の土方歳三さんも負

けるくらいの腕前でね…」

「きゃああ、総司さま、総司さまああ!」

あ、だめだ、ギブ寸前

歴女、恐るべし!

その時、救いを告げる午後からの授業のチ

ャイムが、天使のラッパのように響き渡る

ツインテールの美少女は、もっと話したそ

うにしていたが、しぶしぶ自分の席に戻る



放課後、私は正門に急ぐ

テツ君は…すでに来て、私を待っている