後の言葉が続かない

学校への、延々と続く登り坂に差し掛かる

ここからは、登山だ

私たちは、無言で並んで歩を進める

「……おおおおおっ!」

背後から雄叫びが聞こえてくる

ミハルちゃんだ

どんっ!と衝撃を受け、私のメガネがずれる

「おっはよお、お二人さん!

仲ええなあ、ヒュウヒュウ!」

「井松どの、お早う

昨日は、世話になったな」

テツ君がニコニコ笑いながら、ミハルちゃ

んに挨拶する

「妙法寺どの、お早うござる!

良い天気じゃのう」

ミハルちゃん、テツ君の「サムライ言葉」

が移っちゃったみたい

「あ、そうそう、夕べ私、変な夢見てん」

「え、ミハルちゃんも?