学校を出ると蓮が車を止めて待ってくれていた。
「蓮ごめんね、待ったかな?」
「いいえ、お嬢様。俺は大丈夫ですよ」
蓮とはもう長い付き合いだからそんなにかしこまってほしくない。
でも、私はお嬢様だから。
「お嬢様、お友達はできましたか?」
「え、えぇ、まぁ。」
お友達…瀬良君はお友達という部類に入るのかな。
「それはなによりです」
と、満面の笑みを私に向けてくるから、もう瀬良君はお友達ってことにしておこう。
家に着くと真っ先に自分の部屋へ向かった。
「今日は、お洋服でも買いに行こうかな。」
蓮に出掛けてくるとだけ伝えて私はお店へと向かった。