もう考えたくなくて俯こうとした時、私を呼ぶ声が聞こえた。
その声は愛しくて、切なくて。
だけど、普通でいなくちゃだなんて。
カッコつけてる訳じゃないけど。
「ん?」
「昨日の嘘やけん。」
「本当やろ?嘘なんかつかんでええのに(笑)」
そう言ってからくるっと振り返って自分の席へ向かう。
今更そんな事言ってどうするの?
嘘ならもっと嘘っぽい人言えばよかったでしょ?
その次の日から、学校では普通なのに、メールでは素っ気なくなっていった。
もちろん龍の方が。
"暇?"
送ってから3時間は経っただろうか。
携帯を握り続ける。