"うん、意外?"
"俺の仲いいヤツってのが意外。"
"ふーん。じゃあ教えて?"
"杏奈も分かっとったんやないん?"
"なんとなく、ね。"
そう。
なんとなく。
真実に見向きもしない、そんな子になりたかった。
そうすれば、龍が泉を好きという現実から逃れられるでしょう?
"誰か当ててみて"
"泉。"
"正解。"
そこからは会話が無かった。
私も打たないし、向こうも打ってこなかった。
次の日、学校に行っても龍の様子は普通で。
ただいつもと違うのは、周りをチラチラ見てるとこ。
あぁやって泉の事もみてたのかな?
嫌な思いに潰されそうになる。