「ねえ、零は死にたいって思ったことある?」

勝手に出てきてしまった言葉にハッとした。

そんな話をするとだいたい周りから変な目で見られることを知っていた。

「あ、いや、えっと」

「ないよ」

私の言葉と被せるように大きな声でそう言った。

私は零の顔を見る。

「ないよ」

2回目。零は笑っていた。

自分の中で何かがドシッと積まれた。

心臓らへんがずーんと重く感じる。

あぁ、これ知ってる。

「そうだよね、変なこと言ってごめんね」

私も笑う。

馬鹿みたいだと笑う。

零も死にたいって思ってるかも、なんてどこかで期待してたなんて。

笑いが止まらないな。