「そうだ…そうだよ。梅雨桜の影に隠れて私のヴァイオリンを聞いていたよね。」

「思い出したか?」

菜穂が思い出したらしく話しだす。

「それからも楽譜もってよく桜の下にいった。直也の家いってピアノと合わせたりもした。よかった…思い出せたよ。」

「一つだけ…言ってもいい?」

「うん…聞かせて?」

俺は…涙目になってる菜穂を抱きしめて話した。

「お願い…死のうとしないで…!」

菜穂を強く抱きしめて言った。

「菜穂…これだけは約束して…絶対に死のうとしないで…」

「うぅ…うん…わかったよぉ…」

「俺が生きてて楽しいことなら教えてやる。だから絶対死ぬな。」