〜直也side〜

菜穂…やっぱり怯えてる。

怖かったよな…気づいたら俺は菜穂を抱きしめてた。

「菜穂。何かあったら言えよ?俺は万能じゃないけどさ…出来ることは全部やるから。」

「……思い出したの。」

「え?」

「昔の事…全部思い出したの…」

「そっか…大丈夫。無理に言わなくていい。」

菜穂は小さく頷いた。

「いっつも…こうやって…話聞いてくれたよね。」

ッ…!本当に思い出したのか…

「うん。俺達元々幼なじみだし…」

「泣いても…いい?」

涙目で俺に聞いてきた

「聞かなくてもいい。話さなくてもいい。泣くだけでもいい。俺ここにいるから。」

菜穂は1時間位泣いていた。本当に怖かったんだよな。

その間もずっと俺は菜穂の事を抱きしめてた。