〜菜穂side〜

私はピアノを聞いている間に突然倒れたらしい。

っていうか…お母さんはなにやってくれてんのよ!

彼氏じゃないっていったのに!

私はベッドの上で横になりながら少しだけ考えた。

あの小さな男の子は誰だったんだろう…

でも考えると頭が痛くなった。

「うぅ…」

「菜穂。野菜スープもってき…って菜穂?!」

直也君は慌ててスープを置いて私の所に来てくれた。

「どうした?!大丈夫か?」

「ご、ごめん。さっきの小さな男の子のこと考えてたら…頭痛くなって…」

「とりあえず今日はゆっくりした方がいい。…もしかしたら…突然思い出すかもしれないだろ?」

直也君の声を聞くと凄く落ち着く。何故だろう?

「うん…ありがとう。少しだけ落ち着いた。」