〜菜穂side〜

花火を見てたらいつの間にか環と一樹君が消えてて直也と二人きり…

やばいめっちゃドキドキする…

「花火綺麗だね。」

「え?!あ!綺麗だょ…」

緊張してやばい!どうしよう!最後の方とか言葉きれたんだけど!

「浴衣姿可愛い。紫似合う。」

「ふぇ?!似合ってないよ!こんな綺麗なの私には似合わな…」

「凄く似合ってるし綺麗だよ。」

そうやって言葉を遮られる。

「でもなんで突然…」

すると顔を真っ赤にして直也が言った。

「さっき言えなかったから…」

そう言ってそっぽを向いてしまった。

どうしよう…めちゃくちゃ居にくい…

もう投げやりだけど環のせいにしよう!だってさっきの言葉が頭離れなくてめちゃくちゃ意識するから!

そんな中でも空に広がる花火は大きな音をたてて弾けてゆく。

いまでも凄く気まずい。

どうしようと思って直也の方を見るとこっちを見てた直也と目があった。

ドキッとしてすぐにそっぽ向いちゃったな…ん?

なんでドキッとしてんの?!ど、どうしよう…本当に居にくい…

すると花火の音が聞こえなくなり花火が終わったことを告げる。

「花火終わったし家入ろうか。」

「え?あ…うん。」

そう言って家の中に入り布団へ向かった。

すると環が慌てた様子で部屋に入ってきて私に抱きついてきた。

「ちょ?!苦しいよ?!ど、どうしたの?!」

「菜穂…どうしようぅー!」

凄く落ち込んだ様子の環。

りゆうがわからないから特に悩む。

「え?ちょっと説明してよ!」

「あのさ…一樹君に好きだって言われたの…どうしよう!」

「よかったじゃん!でもどうして?」

「いや…私が一樹君が好きかって言われると分からなくて…どうしよう!」

た、大変そうだな…