そして庭で花火の準備。

「一樹。バケツに水入れて持ってけ。」

「キツそうなのを回したな?!お前も手伝え!」

「ロウソクとマッチ持ってくる。」

「無視かよ!」

そう言って家の中からロウソクとマッチを持ってくる。

菜穂達は楽しそうに話している。…浴衣姿で。

だって浴衣姿ってなんか珍しいから見とれるんだよ…

「あ!花火持ってきた?じゃあやろうか!」

「あ!環!浴衣気をつけてねー!」

そう言って花火を一本づつ持って火をつけてゆく。

「俺等もやりますか!お!この色が変わる奴面白そう!」

「俺は線香花火やりたい。」

「線香花火は後だろ普通!」

「…仕方ないからこっちにする。」

俺はしぶしぶ長めの花火に火をつける。

花火を見ている菜穂は笑顔で楽しそう。

すると上の方でドーン!という大きな音がする。

花火大会の開始合図だ。

「花火大会始まる。」

「え?!まじか!」

一樹は慌てはじめる。

そして俺に小声で「…告白しに行く!もう少ししたら消えるから!」と言った。

そして十分後位に環と一樹は消えた。

今は菜穂と二人きり。

「あれ?環と一樹君は?」

「花火見に行った。俺達もここでゆっくり見よう。」

「誘ってくれれば行ったのにね。」

あいつ告白出来たのかな。後で問い詰めてやろう。