部屋全体が震えた。


「は、はい…」




看守長からの説教も終わり、いつの間にかもう夜の八時。


「腹、減ったなー」


食堂に向かい夜ご飯を食べて自分の持ち場に戻る。


「うう…眠い〜」


「清人〜頑張れ〜」


十四房に戻ると、布団をひく五十四番と眠くてぐずる六十三番の姿があった。


「うう…うう〜」


六十三番は、もともと生前に他の子よりも成長が遅くなるというちょっとした障害を持ってたらしく、こういう異様に子どもっぽいのは仕方のないこと。


「よしよーし。もう寝ようね〜」


母性が芽生えた五十四番。


「お前すげーな」


六十三番を寝かしつけた五十四番に感心する何もしてない俺。


「もー!遅いよ健太!どうせまた看守長に怒られていたんだろうけど、夕食前には戻るって言って!過ぎてるじゃん!」