皆は、教卓に集まっている。
「あ!秋人!やっと来たか。もう皆揃ってるぞ。…まあいい。取り敢えずこれを見ろ。どういうことか分かるか?皆わかんないって」
俺の友達、桐谷 竜也(きりたに りゅうや)が俺を教卓まで引っ張った。
「…なんだこれ?」
そこには、『クラス分け』とだけ書かれた紙が透明なガラスケースのなかに置かれていた。
「どういうことだ?」
竜也に聞くが、竜也も他のクラスメイト達も眉間に皺を寄せている。
というのも、クラス替えなら4月にするものだろう。今は10月。クラス替えなんてしないはずだ。
そもそも、こんな紙切れを何故こんなガラスケースのなかに入れるんだ?
それに、クラス分けってなんだ?
それはここにいる全員が分からないようだ。