止めるべき社長と整備長は
やってしまえと言わんばかりに笑っている。




『あたし達は絶対に縁ちゃんを
裏切ったりしないんだから!
縁ちゃんの曲はあたし達が世界中に広める!
縁ちゃんを傷つけるやつは絶対に許さない!』




「なんなのこの子?客に向かって!
上の人呼んでよ!こんな従業員クビよ!クビ!」




さすがにブチギレる優香さん。



「自分が社長です。」




「この従業員にこの仕事向いてないから
さっさとクビにして!」




「仲間を大切にする従業員をクビにはできません。
こちらに不向きなのはお客様のようですね。
お代はいらないのでお帰りください。」




社長の言葉に沸騰したヤカンみたく
赤くなっていく優香さん。




「こんなとこ二度と来るもんか!」



そう言うと竜士から
車のカギを奪い帰ろうとしたときだった。